「ぼくは怖くない」

日本の大好きなことの一つは、ブックオフや古本屋さんです。
漫画、小説のみならずCDやDVDも安く売られているので、よく行きます。
昨日亀岡にある古本屋さん行って、「ぼくは怖くない」というDVDをゲットしました。
「ぼくは怖くない」はイタリア人監督ガブリエーレ・サルヴァトーレスによって映画化された、イタリア人作家ニコロ・アンマニーティの小説です。
イタリアでは2004年に上映され、すでに見たことがありましたが、どういう風に南イタリアの方言が日本語に訳されたかを知りたくて、とても感動する映画なので買ってしまいました。

ストーリーは次のようです。(ネタバレあり)
10歳の子供ミケーレはバジリカータ州のとても小さい村に住んでいる。専業主婦の母親とトラック運転手の父親、妹と暮らす。ミケーレは妹と数人の友達と一緒に自転車に乗ったり、麦畑の横の細道を走ったりして夏休みを過ごす。ある日、いつも通り友達と遊んだ後、廃屋の裏に板金で不自然にふさがれた穴を偶然見つける。中を覗いてみると、洞窟の闇に人の足が見える。びっくりして逃げようとするが頭を冷やしてから洞窟を再び覗くとそこにいる生き物は自分のような子供であることを発見し、友達になる。「なぜ穴の中に子供がいるのか」「誰があんな所に入れたのか」理解できない疑問が頭に数多く浮かんでくる。
少年のミケーレは金銭目当ての誘拐だということが考えられない。だがテレビで誘拐されたフィリッポ少年についてのニュースが流れる。そこでミケーレは気づく。怪しい人が家に通い始める。ミラノからやってきたセルジオが黒幕になるが、ミケーレは家族、村の皆が事件に巻き込まれていることが分かる。
警察が村に着くと、誘拐事件に初めて関わった村人たちは怖じけづく。「子供を殺さなきゃ」と盗み聞くミケーレは、新しくできた友達を脱走させようとすぐ洞窟のところへ行くが、フィリッポを救い出してから自分が洞窟から出られない。
ついに子供を殺しに来た人が登場する。ミケーレの父だ。ピストルを撃つ。だが子供は息子のミケーレだ。警察のヘリが突如来る、ミケーレは怪我をしているが生きている。

やっぱり日本語の吹き替えは、方言を完全に無視しています。南イタリアの方言は、話の中に雰囲気を形成するために重要な役割があるのではないかと思うので、日本語版に現れていないのは残念だと思います。
それなのに映画そのものはとても面白くて、現代イタリアの映画界の名作として観る価値があり、お勧めしたいと思います。

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